「王が最後に頼るものは砲弾であり、民衆が最後に頼るものは敷石である」

ヴィクトル・ユゴー
ヴィクトル・ユゴーの名言
  • 1802年2月26日~1885年5月22日
  • フランス出身
  • 作家、詩人、劇作家
  • 『レ・ミゼラブル』『ノートル=ダム・ド・パリ』などの小説や詩を執筆し、フランス・ロマン主義文学を代表する存在であり、世界的な影響を与えた

英文

“The last resort of kings, the cannonball. The last resort of the people, the paving stone.”

日本語訳

「王が最後に頼るものは砲弾であり、民衆が最後に頼るものは敷石である」

解説

この名言は、権力者と民衆がそれぞれ最後に取る手段の違いを象徴的に示している。 ヴィクトル・ユゴーは、王や権力者が自らの権威を守るために軍事力や武力に頼る一方で、民衆は自らの力と手近なものを使って抵抗することを示唆している。「砲弾」は国家や権力が持つ大規模な武力を象徴しており、「敷石」は武器を持たない民衆が抵抗の意志を示すために身近にあるものを使うという姿勢を表している。この表現は、権力と民衆の間に存在する不均衡な力関係を描きながら、民衆の決意と闘志を示している。

ユゴーの視点は、民衆が平和的に要求を伝える方法を失ったとき、権力に対抗するための手段を何としてでも見つけ出す姿勢を強調している。 歴史上の革命や民衆の蜂起では、権力者が砲弾などの軍事力を用いて民衆を鎮圧しようとする一方で、民衆は投石や敷石などの手段で抗議の声を上げてきた。こうした抵抗は、権力に対して劣勢にある者たちが不正や抑圧に対抗する方法であり、その象徴として敷石が用いられている。

現代においても、この名言は権力に対する抵抗の意志と手段について考えさせるものである。 今日でも、政府や権力に対して市民が抗議やデモを通じて意志を示す場面が見られる。権力と民衆の間には時に力の不均衡が存在するが、民衆の意志や決意は、いかに武器を持たない者であってもその力を無視できないものであることを示している。ユゴーの言葉は、どの時代においても、民衆が自らの声を上げるために抵抗する手段を持つことの重要性と、権力と対峙する覚悟を呼び起こすものである。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最新 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る