「今は我らの不満の冬である」
- 1564年4月26日~1616年4月23日
- イングランド出身
- 劇作家、詩人、俳優
- 「ハムレット」や「ロミオとジュリエット」、「マクベス」などの傑作を数多く執筆し、英文学に多大な影響を与えた
英文
“Now is the winter of our discontent.”
日本語訳
「今は我らの不満の冬である」
解説
この名言は、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『リチャード三世』の冒頭で、リチャード三世が語る一節であり、不満と苦悩の時代が訪れていることを示している。リチャードは、この「冬」が自分や家系にとっての暗い時期であり、心の中に渦巻く不安や葛藤、敵対心を反映していると語っている。しかし、文の続きでは「この冬が今や我が一族の夏へと変わろうとしている」と述べ、不満と苦悩の時代が終わりを迎え、明るい時期がやってくることを予兆している。
この言葉は、現代においても人生の困難や試練の時期を象徴する言葉として共感を呼ぶ。人生には「冬」のように困難で不満の多い時期があるが、そうした時期を乗り越えることで新たな希望や成長が訪れることがある。シェイクスピアは、「冬」という季節を逆境や試練、または内面的な葛藤の比喩として使い、これを乗り越えることで得られる新たな可能性や変化を示唆している。
また、この名言は、人間の心の内にある不満や葛藤についても触れている。リチャード三世の独白は、彼が抱える複雑な感情や、自分に訪れる不遇な状況に対する苛立ちを表現している。人は誰しも内面に不満や葛藤を抱えることがあるが、それにどう対処するかが人生において重要であるという考えが含まれている。シェイクスピアは、苦しい時期が訪れたときにその困難と向き合い、新たな展望を見出すことの大切さを描いている。
この言葉は、人生における試練と、その先にある成長や変化への期待を教えてくれる。シェイクスピアは、試練の「冬」を受け入れ、それを乗り越えることで得られる希望を示し、不満や苦悩を抱えたときでも、その先にある「夏」を見据えることの重要性を伝えているのである。
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