「過去とは、現在と未来に役立てられるかぎりにおいてのみ関わるべきものである」

- 1818年2月頃~1895年2月20日(77歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 奴隷解放運動家、作家、演説家、政治活動家
英文
“We have to do with the past only as we can make it useful to the present and the future.”
日本語訳
「過去とは、現在と未来に役立てられるかぎりにおいてのみ関わるべきものである」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉が意図しているのは、過去は崇拝や後悔の対象として固定されるものではなく、現在の判断と未来の形成に資するかたちで解釈されるべきだという考え方である。記憶や歴史は、それ自体が目的なのではなく、今を生きる人間が何を選び、どのような社会をつくるかを考えるための材料であり、そこから学び取られない過去は単なる重荷にすぎないという価値観が示されている。
この考えが語られた十九世紀の文脈では、奴隷制という過去の制度をどのように理解し、それをどのように克服した社会を築くかが切実な問題であった。フレデリック・ダグラスは、過去の苦難や闘争を記念碑のように保存するのではなく、自由と平等を実現するための指針として用いるべきだと考えており、その姿勢がこの言葉に反映されている。
現代においてもこの言葉は、歴史認識と政治的・道徳的判断の関係を考える上で重要な示唆を与える。過去の過ちや成果を、単なるアイデンティティの物語として消費するのではなく、いま何を是正し、どのような自由と規律のもとで社会を組み立てるかに結びつけるとき、歴史は生きた力となる。啓蒙思想が強調した理性と進歩の精神は、このように過去を未来のために再解釈する態度の中に息づいているのである。
「フレデリック・ダグラス」の前後の引用
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