宮崎駿

宮崎駿
  • 1941年1月5日~
  • 日本出身
  • アニメーション監督、映画監督、脚本家、スタジオジブリ共同創設者

人物像と評価

宮崎駿(みやざきはやお)は、日本を代表するアニメーション映画監督であり、スタジオジブリの共同創設者である。

彼は『風の谷のナウシカ』『となりのトトロ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』など数々の名作を通じて、自然との共生、人間の成長、生命の尊厳といった普遍的テーマを描き出した。

その緻密な作画と叙情的な物語構成は、世界中で高い評価を受け、日本アニメの芸術的地位を確立させた。

2003年には『千と千尋の神隠し』でアカデミー賞長編アニメ賞を受賞している。

一方で、彼の制作現場における厳格な姿勢は「職人気質」として知られ、賛否を呼んだ。

しかし、アニメーションを通じて「人が生きるとは何か」を問い続けるその情熱と独自の世界観は、世代を超えて支持され、宮崎は現代日本文化を象徴する芸術家として不動の地位を築いている。

名言

  1. 「やっぱり人に喜んでもらうのが好きなんですね。たぶん、それをものすごく気にして生きてるんじゃないかと思います」
  2. 「『人というのはこういうものだ』っていうふうな描き方じゃなくて『こうあったらいいなあ』っていう方向で映画を作ってます。『こういうもんだ』っていうのは自分を見りゃあわかるんでね」
  3. 「子供は可能性を持ってる存在で、しかも、その可能性がいつも敗れ続けていくっていう存在だから、子供に向かって語ることは価値があるのであって。もう敗れきってしまった人間にね、僕はなにも言う気は起こらない」
  4. 「自分がくだらない人間だと思っているから(笑)、善良な人が出てくる映画を作りたいと思うんです」
  5. 「僕は、今の東京の状況っていうのは、そういう状況だと思うんですよ。さっさと抜けろっていう状況であってね。そこに留まるなら、自分の愚かさを堪え忍べっていうね!」
  6. 「自然という現象を描くときに、例えば空気というものも、それから植物も光も全部、静止状態にあるんじゃなくて、刻々と変わりながら動態で存在してるものなんですよね」
  7. 「『いい景色ですね』って言うときに、ただ一枚絵を描いただけで済むっていうものではないはずだっていう、そういう脅迫観念はありますね」
  8. 「実際に湖が風に吹かれてワアーッと立ち騒いでるときの本当の風景と比べると、自分たちのやってることは情けないなあと思います。それができたらどんなにいいだろうと思う」
  9. 「ほんのわずかでもいいから、一作品ごとに試みるべきだって思いますね。やっぱりそういうことを放棄した途端にね、僕らにとってのアニメーションはただの手段にすぎなくなって、その何かストーリーを説明するための手段であったり、自分の大したことのない言いたいことのための手段でしかなくなってしまって。どっかで退廃が起こると思うんですよ」
  10. 「観終わったときに、実に『ああ、映画を観た!』っていうような、そういう映画を作りたいですね。なんか本当にそれだけですよ。『ああ、金を払って得した』とか『観に来てよかった』っていうような」
  11. 「ディズニーの作品で一番嫌いなのは、僕は入口と出口が同じだと思うんですよね。なんか『ああ、楽しかったな』って出てくるんですよ。入口と同じように出口も敷居が低くて、同じように間口が広いんですよ」
  12. 「観た人がちょっと元気になるとか、ちょっと気持ちが新鮮になったとか、そのくらいのところが僕らの狙い目だなあと思うんだけど」
  13. 「例えば『ドラえもん』の絵を観た瞬間にね、これはリラックスして観ましょう、難しいことを言うのはやめましょう、そのレベルで観ましょうっていうふうにね。あらゆる作品が全部始まった途端に、あるいは始まる前から暗黙の約束事を要求するんです」
  14. 「自分が『このレベルで嘘をつきます』って決めたときに、そのレベルの嘘を守ることですよね。それをしょっちゅう変えちゃう奴がいるんです、それは最低なんですよ!」
  15. 「ここでこれを男の子にするのと女の子にするのとどっちが好きかっていったら、俺は女の子のほうがやる気が起こるっていう、それだけです。なんでかっていうと、自分が男だからじゃないか、というところで(笑)」
  16. 「人生は本当は大して面白いもんじゃないんだっていう。だから、音楽を聴いたり、絵を観たり絵を描いたり、本を読んだりしてるんで」
  17. 「僕は回復可能なもの以外は出したくないです。本当に愚かで、描くにも値しない人間をね、僕らは苦労して描く必要はないですよ!」
  18. 「それは生身の人間が愛だの正義だのって言ったら我慢できないけども、絵で描いたものがやってるぶんにはーーまあ、そのぶんだけ希薄だから許せるとか、観てる側が武装解除できるとかね、『そんなことあり得ねーよ』とか言わないで、まあとりあえず観てみようかという気になるっていう」
  19. 「今はもうすっかり泥まみれになってしまった、愛とか正義とか友情とか、なんか自分が生きてきたことを肯定してくれるものを本気で喋ってくれないかなあって、みんな待ってるんだと思いますね」
  20. 「ものすごく真面目に『自分はどういうふうに生きていったらいいんだろう?』ってふうに子供たちが思ってることだけはもう間違いないと思います」
  21. 「もうニコチンまみれになって、ジタバタやって、腹が出ようがなにしようがとにかくアグラかいて仕事やるしかないんですよ」
  22. 「人を殺した人間だから、殺すことの痛みがわかった人間だから。それで膝を曲げるんじゃなくて、それを背負って歩いてる人間だから、この娘は描くに値するんじゃないかと僕は思ってたんですよ」
  23. 「その物理的な迫害とか物質的な窮乏がないと、人というのは結局は健康に生きられないのかっていうね」
  24. 「で、『トトロ』は後から手に入れたものだけど、やっぱり自分の子供時代に対する一種の手紙なんですよ、綠を全然綺麗だと思えなかった、ただ貧乏の象徴にしか思えなかった自分に対する一種の手紙でした」
  25. 「うんとシンプルでストロングなストーリーで端的明瞭っていうのが映画では一番いいんだっていうのは、ほんとそのとおりだと思うんですよ」
  26. 「裸を見せればエロだと思ってる人がずいぶんいるけども、それは粗末な人生を送っている人だなあと思います。エロティシズムというのは、そういうんじゃないと思いますね」
  27. 「どんな状態になっても世界を肯定したいっていう気持ちが自分の中にあるから、映画を作ろうっていうふうになるんじゃないかと思うんです」
  28. 「横にいそうな奴が出てくるものは観たくないですね」
  29. 「『コナン』を作ったときにね、海岸に流れ着いた娘がすごいブスだったら、コナンはどうしたんだろうって言う奴がいるけど、だったら、あなたはそういう映画を作りなさい、私は作りたくありませんっていうね」
  30. 「水平線はまっすぐだっていうふうに思わなくていい。自分たちの生きているところにまっすぐなものはないから」
  31. 「僕らはエンターテインメントで、過半数のお客様が満足してくれるものを作んなきゃいけないという責務があってやってることです」
  32. 「女性はね、異界から平気で来るんですよ、図々しい顔して」
  33. 「やっぱりねぇ、『それから』になり『道草』になってね、『明暗』になってしまうんですよ。それは、作家性をちょっとでも持ってたら、もうそうならざるをえない」
  34. 「映画館がもう、次にどうしたらいいか本当にわからないとこにまで来てるのは確かなことですから」
  35. 「失われた10年とか20年って言ってるけど、僕なんか何も失ってないですよ。一生懸命仕事やったしね、手応えもあったし」
  36. 「デジタルに侵されてるんですよね。自分の見たものではなくて、とにかくビデオカメラか、携帯か、なんかで撮った画像で世界を見てる」
  37. 「ラナってのはね、コナンが一目見た途端に、一生この女のために頑張るぞというくらいの美少女でなければならないと(僕は)思い込んでるのに、すごいブスラナが出てきましてね」
  38. 「マンガ映画は嘘の世界です」