「真の自省とは、主義とか思想以前の、いわば人間としてのいちばん大事で基本的な心がまえの一つなのであり、この基本に立ってこそ、はじめて『われ何をなすべきか』ということがわかってくるのではなかろうか」

松下幸之助(画像はイメージです)
松下幸之助(画像はイメージです)
  • 1894年11月27日~1989年4月27日(94歳没)
  • 日本出身
  • 実業家、発明家、パナソニック(松下電器産業)創業者、「経営の神様」

原文

「真の自省とは、主義とか思想以前の、いわば人間としてのいちばん大事で基本的な心がまえの一つなのであり、この基本に立ってこそ、はじめて『われ何をなすべきか』ということがわかってくるのではなかろうか」

出典

松風 昭和39年2月号

解説

この言葉は、真の自省を人間の基本的な心構えとして捉えている。自省とは単に自己批判をすることではなく、主義や思想に先立つ、人として最も根本的な姿勢である。自分を深く見つめ直すことで、はじめて本当に自分が果たすべき役割や責任が見えてくる。

松下幸之助は、経営や人生において、主義や理論だけでは人は正しく進めないと考えた。そこにはまず、自らを省みる謙虚さが必要であり、その基本に立ってこそ、行動の方向性や使命感が自然と導かれる。彼にとって自省は、あらゆる思想や戦略に優先する「根」であった。

現代においても、自省の力は重要である。時代が変わり価値観が多様化しても、自分を振り返る姿勢がなければ流されるだけになる。逆に、自省によって自分のあり方を確認することで、「今、自分は何をなすべきか」という問いに応えられる。この名言は、自省が人間の原点であり、進むべき道を照らす光であることを教えている。

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