「いかに情報を集めても、それに的確に対応できる経営力がなくては、その情報も無に等しいし、場合によっては、情報化でなく情報禍というようなことにもなりかねません」

松下幸之助(画像はイメージです)
松下幸之助(画像はイメージです)
  • 1894年11月27日~1989年4月27日(94歳没)
  • 日本出身
  • 実業家、発明家、パナソニック(松下電器産業)創業者、「経営の神様」

原文

「いかに情報を集めても、それに的確に対応できる経営力がなくては、その情報も無に等しいし、場合によっては、情報化でなく情報禍というようなことにもなりかねません」

出典

日米・経営者の発想

解説

この名言は、情報の収集そのものに価値があるのではなく、それをどう活用するかが肝要であるという点を指摘している。現代は「情報化社会」といわれるように、膨大な情報があふれる時代である。しかし、それを処理・判断し、意思決定に結びつける「経営力」が欠けていれば、情報は単なる重荷、むしろ混乱のもとにすらなりうる。

松下幸之助はここで、経営者や組織にとって重要なのは情報収集の量ではなく、その「本質を見抜く力」と「適切に行動に移す力」であると説いている。情報を整理・分析し、的確に選択・判断する能力がなければ、得られた情報は活かされず、時に組織を誤った方向へ導くリスクさえある。

現代でもビッグデータやAIによる情報処理が注目されているが、それを最終的に活かすのは人間の洞察力と決断力である。この名言は、情報過多の時代において、経営の本質を見失わぬよう戒めると同時に、情報を真に力とするための経営体制・判断基準の重要性を強く訴えている。

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