「その値段を尋ねなければならないようなら、それを買う余裕はない」

- 1837年4月17日~1913年3月31日(75歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 実業家、銀行家
英文
”If you have to ask how much it costs, you can’t afford it.”
日本語訳
「その値段を尋ねなければならないようなら、それを買う余裕はない」
解説
この言葉は富と余裕に関する冷徹な現実を表している。真に裕福な人間は、高級品や特別な投資をする際に値段を気にする必要がない。逆に値段を気にしなければならない立場の人は、その対象を実際には手に入れることが難しいことを暗示している。これは単なる経済的判断ではなく、社会的階層や金銭感覚を鋭く突いた言葉である。
この考えは20世紀初頭のアメリカ金融界の風潮を反映している。巨大な資本を扱う銀行家や投資家にとって、値段を確認するという行為自体が庶民的であり、彼らの感覚からすれば「富裕層に属さないことの証」となった。金融資本が急速に拡大する中で、このような価値観が一種のアイロニーを込めて語られたと考えられる。
現代においても、この言葉はラグジュアリーブランドや高級サービスに象徴的に適用される。例えば高級ヨットやプライベートジェット、あるいは希少な美術品の世界では、価格が公開されていないことも多い。そうした分野では「値段を聞く必要がある時点で対象外」という暗黙の了解がある。この言葉は、経済的格差の現実を鋭く映し出すと同時に、消費社会の中での皮肉な真理を示している。
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