「一般的な言明は銀行に振り出された小切手のようなものだ。その価値は、それを裏付けるものがあるかどうかにかかっている」

エズラ・パウンド(画像はイメージです)
  • 1885年10月30日~1972年11月1日(87歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、批評家、翻訳家

英文

“Any general statement is like a check drawn on a bank. Its value depends on what is there to meet it.”

日本語訳

「一般的な言明は銀行に振り出された小切手のようなものだ。その価値は、それを裏付けるものがあるかどうかにかかっている」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉は、一般化された主張や断言の信頼性は、裏付けとなる事実や根拠によってのみ成立するという考えを示している。小切手が残高のある銀行口座に裏付けられて初めて有効であるように、言葉もまた、実証的な根拠や現実の支えがなければ無価値である。つまり、言葉の力は空虚ではなく、現実との結びつきに依存するという思想である。

エズラ・パウンドは、文学や批評において言葉の精度と責任を強く重視した人物であった。モダニズム文学の中で曖昧な一般論や空疎な修辞を嫌い、具体性と検証可能性を伴う言語表現を追求した。この発言は、彼が批評家や作家として持っていた「言葉の厳格な経済性」への信念を反映している。

現代的に応用すれば、この言葉はあらゆる場面で有効である。政治演説、メディアの情報発信、ビジネスのスローガンなどで語られる一般論も、具体的な根拠や実行力が伴わなければ意味を持たない。パウンドの比喩は、情報過多の時代においても、言葉の価値を判断する際に「裏付け」を求める重要性を教えているのである。

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