「闇市業者は本来、物事をよく知り、知性的で、通常は責任ある人々である。それにもかかわらず彼らが闇取引に手を染めるとき、私は彼らが非常に厳しく罰せられるべきだと考える。なぜなら彼らは食料や必需品の管理と規制の体系全体を崩壊させ、大規模な飢餓や欠乏、さらには死を引き起こすからである」

- 1876年12月25日~1948年9月11日(71歳没)
- パキスタン出身
- 政治家、弁護士、パキスタン建国の父、初代総督
英文
”Black-marketeers are really knowing, intelligent, and ordinarily responsible people, and when they indulge in black-marketing, I think they ought to be very severely punished because they undermine the entire system of control and regulation of foodstuffs and essential commodities, and cause wholesale starvation and want and even death.”
日本語訳
「闇市業者は本来、物事をよく知り、知性的で、通常は責任ある人々である。それにもかかわらず彼らが闇取引に手を染めるとき、私は彼らが非常に厳しく罰せられるべきだと考える。なぜなら彼らは食料や必需品の管理と規制の体系全体を崩壊させ、大規模な飢餓や欠乏、さらには死を引き起こすからである」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉は、ジンナーが闇市場とその社会的害悪を強く非難した発言である。彼は闇市に関わる者たちが単なる無知ではなく、知識や責任感を持ちながらも利益のために不正に走ることに憤りを示した。ここで問題とされているのは、個々の不正取引ではなく、それが社会全体の経済秩序と人々の生存を脅かす行為であるという認識である。
歴史的背景として、独立直後のパキスタンは難民の流入や物資不足に直面していた。食料や必需品の供給を政府が管理する中で、闇市場が横行すれば正規の配給制度は崩壊し、貧困層は生存の危機にさらされる。ジンナーはその状況を直視し、社会的責任を裏切る闇市業者に対して厳罰が不可欠と訴えたのである。
現代においても、この言葉は普遍的な意義を持つ。災害時や経済危機の際、必需品の買い占めや闇市場の出現は社会的不平等を深刻化させる。ジンナーの言葉は、市場の公正さを破壊する行為は単なる不正ではなく、人命に関わる重大な犯罪であるという警告を発しており、国家の安定と社会正義の基盤を守るための重要な教訓となっている。
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