「我々は悪しき慣習の犠牲者である。女性が囚人のように家の四方の壁の中に閉じ込められていることは人道に対する罪である。女性がそのような嘆かわしい状態で生きなければならないことを正当化する根拠はどこにも存在しない」

ムハンマド・アリー・ジンナー(画像はイメージです)
ムハンマド・アリー・ジンナー(画像はイメージです)
  • 1876年12月25日~1948年9月11日(71歳没)
  • パキスタン出身
  • 政治家、弁護士、パキスタン建国の父、初代総督

英文

”We are victims of evil customs. It is a crime against humanity that our women are shut up within the four walls of the houses as prisoners. There is no sanction anywhere for the deplorable condition in which our women have to live.”

日本語訳

「我々は悪しき慣習の犠牲者である。女性が囚人のように家の四方の壁の中に閉じ込められていることは人道に対する罪である。女性がそのような嘆かわしい状態で生きなければならないことを正当化する根拠はどこにも存在しない」

解説

この言葉は、ジンナーが女性の解放と社会改革の必要性を強く訴えた発言である。彼は、女性を家庭の内に閉じ込める慣習を「悪しき慣習」と断じ、これを単なる社会問題ではなく、人道に対する罪とまで位置づけている。ここには、近代国家の建設には女性の教育や社会参加が不可欠であるという彼の進歩的な思想が表れている。

歴史的背景として、20世紀前半のインド亜大陸では、多くの女性が教育や社会活動から排除され、伝統的慣習に縛られていた。ジンナーはその状況を批判し、国家の独立と発展のためには女性の地位向上が不可欠であると訴えた。この発言は、単なる道徳的呼びかけではなく、社会構造を変革するための政治的アジェンダとしての意味を持っていた。

現代においても、この言葉は大きな意義を持つ。女性の権利抑圧は依然として多くの国や地域で課題となっており、教育や就労の機会を制限する慣習が発展を妨げている。ジンナーの言葉は、女性の解放は人権の問題であると同時に国家の未来を左右する根幹的課題であることを示す普遍的な真理を語っている。

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