「過去を忘れ、確執を埋め、協力して働くならば、必ず成功するであろう」

ムハンマド・アリー・ジンナー(画像はイメージです)
ムハンマド・アリー・ジンナー(画像はイメージです)
  • 1876年12月25日~1948年9月11日(71歳没)
  • パキスタン出身
  • 政治家、弁護士、パキスタン建国の父、初代総督

英文

”If you will work in co-operation, forgetting the past, burying the hatchet, you are bound to succeed.”

日本語訳

「過去を忘れ、確執を埋め、協力して働くならば、必ず成功するであろう」

解説

この言葉は、ジンナーが国家建設において和解と協力の精神を重視していたことを示している。彼は分離独立を実現した後も、内部の宗派対立や地域的な不信感が新国家の安定を脅かすと認識していた。そのため、過去の争いや遺恨に囚われず、未来に向けて協力することこそが成功への唯一の道であると訴えたのである。

歴史的背景として、1947年の分離独立は未曾有の大移動と暴力を伴い、ヒンドゥー・ムスリム双方に深い傷を残した。ジンナーのこの言葉は、そのような状況下で国民に対して発せられた融和のメッセージであり、復讐や報復ではなく協力を選ぶことで国家が前進できると説いている。彼にとって重要なのは、民族や宗派を超えた共通の国家的目標であった。

現代においても、この言葉は和解と協力の意義を教えている。地域紛争や民族対立を抱える社会では、過去の怨恨を克服できなければ発展は望めない。たとえば欧州統合の歩みも、かつての戦争の記憶を「埋める」努力から始まった。ジンナーの言葉は、真の成功は過去を超えて協力を選ぶ勇気から生まれることを示す普遍的な教訓である。

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