「映画を作っているとき、結果のことは考えない。それは私にとってありがたいことだ。新しいプロジェクトに取り組むとき、私は決して結果のことを考えない。常に目の前の仕事に集中するだけだ。それが楽しい部分だ。一方で、いつも苦労してきたのは映画の宣伝だ。重要なことは分かっているのだが」

- 1936年8月18日~2025年9月16日(89歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 俳優、映画監督、プロデューサー、環境活動家
英文
”When you’re making a movie, you don’t think about the outcome. That’s something I’m grateful for: whenever I go and do a new project, I never think about the outcome. It’s always just about the work at hand. That’s the fun part. The other part is always something I’ve had a struggle with, which is promoting the film. I know it’s important.”
日本語訳
「映画を作っているとき、結果のことは考えない。それは私にとってありがたいことだ。新しいプロジェクトに取り組むとき、私は決して結果のことを考えない。常に目の前の仕事に集中するだけだ。それが楽しい部分だ。一方で、いつも苦労してきたのは映画の宣伝だ。重要なことは分かっているのだが」
解説
この言葉は、創作過程と結果への姿勢の違いを明確にしている。レッドフォードにとって映画制作の本質的な喜びは「結果」ではなく「作業そのもの」にある。「work at hand」に集中することで創造性が解放され、芸術としての映画が成立する。一方で、完成後の宣伝活動は避けられないものの、彼にとっては楽しみではなく負担であったことが率直に語られている。
ロバート・レッドフォードは俳優、監督、さらには映画祭主宰者として多彩な活動をしてきたが、常に作品そのものを大切にする姿勢を崩さなかった。サンダンス映画祭もまた、商業主義的な結果よりも、新しい才能と物語を世に送り出す「過程」に重きを置いている。この言葉は、その芸術観の延長線上にあるといえる。
現代に適用すれば、この発言は結果至上主義への警鐘として響く。ビジネスや学業、芸術の分野でも「成果」ばかりに注目が集まるが、実際に充実感や成長をもたらすのは「過程」に没頭する時間である。レッドフォードの言葉は、成果を超えて創作そのものを楽しむ心構えの大切さを伝えているのである。
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