「多くの人は、私のキャリアは『明日に向って撃て!』から始まったと思っているようだ」

ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
  • 1936年8月18日~2025年9月16日(89歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 俳優、映画監督、プロデューサー、環境活動家

英文

”I think a lot of people thought my career started with Butch Cassidy.”

日本語訳

「多くの人は、私のキャリアは『明日に向って撃て!』から始まったと思っているようだ」

解説

この言葉は、俳優としての出発点に対する誤解について語っている。ロバート・レッドフォードは『明日に向って撃て!』(1969年)でポール・ニューマンと共演し、国際的なスターとしての地位を確立した。しかし、彼のキャリアはその以前から舞台やテレビドラマ、そして映画への出演によって築かれていた。したがってこの発言は、世間が成功の象徴的作品から逆算して彼のキャリアを捉える傾向に対する、本人の率直な指摘といえる。

実際、レッドフォードは1960年代初頭からブロードウェイで活動し、1962年の映画『戦場の追想』などにも出演していた。だが『明日に向って撃て!』の大ヒットがあまりに強烈であったため、多くの観客がそこで初めて彼を認識した。つまり、この言葉にはそれ以前の努力や積み重ねが見過ごされがちであることへの複雑な思いが込められている。

現代的に解釈すれば、この発言は成功の見え方と実際の歩みの乖離を示唆している。多くの人は目立つ成功の瞬間に注目するが、その背後には長年の準備や努力がある。ビジネスや芸術の分野でも同じく、突然の成功に見えるものの背後には長期的な基盤が存在する。レッドフォードの言葉は、そうした努力の不可視性を浮き彫りにしているのである。

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