「私はまだ自分が望むほどにはうまく書けていません。デモイン(アイオワ州)でも、九龍(中国)でも、ケープタウン(南アフリカ)でも、読者が『そうだ、これは真実だ。私はそこにいなかったし、身長六フィートの黒人少女でもなかったが、これは真実だ』と言えるように書きたいのです」

マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
  • 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家

英文

“I’ve still not written as well as I want to. I want to write so that the reader in Des Moines, Iowa, in Kowloon, China, in Cape Town, South Africa, can say, ‘You know, that’s the truth. I wasn’t there, and I wasn’t a six-foot black girl, but that’s the truth.'”

日本語訳

「私はまだ自分が望むほどにはうまく書けていません。デモイン(アイオワ州)でも、九龍(中国)でも、ケープタウン(南アフリカ)でも、読者が『そうだ、これは真実だ。私はそこにいなかったし、身長六フィートの黒人少女でもなかったが、これは真実だ』と言えるように書きたいのです」

解説

この言葉は、アンジェロウが普遍的な真実を表現することを執筆の目標としていたことを示している。彼女にとって書くことは、個人的な経験を語るだけでなく、それを超えて異なる文化や立場の人々に共感される「真実」に到達する営みであった。

背景には、彼女自身が黒人女性として生きた特殊な経験がある。しかし、彼女はその個別性を閉ざされたものにせず、読者が「自分には直接経験がなくても真実だと感じられる」普遍的な言葉へと昇華させた。これは文学が持つ個から普遍への橋渡しという役割を体現している。

現代においても、この言葉は共感を生む表現の力を教えている。異なる国や文化の人々であっても、物語を通じて真実を共有できる。アンジェロウの言葉は、作家や芸術家にとって、個人的体験を超えて人類共通の感情や真実に到達することこそが創作の究極の使命であることを示している。

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