「もちろん批評家の中には―ニューヨークの批評家に多いのですが―『マヤ・アンジェロウの新しい本が出た。もちろん良い本だが、彼女は生まれながらの作家だから当然だ』と言う人たちがいます。そういう批評家を私は喉元をつかんで床にねじ伏せたい気持ちになります。なぜなら、作品が歌うようになるまでに私は永遠とも思える時間をかけているからです。私は言葉に取り組んでいるのです」

マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
  • 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家

英文

”Of course, there are those critics – New York critics as a rule – who say, ‘Well, Maya Angelou has a new book out and of course it’s good but then she’s a natural writer.’ Those are the ones I want to grab by the throat and wrestle to the floor because it takes me forever to get it to sing. I work at the language.”

日本語訳

「もちろん批評家の中には―ニューヨークの批評家に多いのですが―『マヤ・アンジェロウの新しい本が出た。もちろん良い本だが、彼女は生まれながらの作家だから当然だ』と言う人たちがいます。そういう批評家を私は喉元をつかんで床にねじ伏せたい気持ちになります。なぜなら、作品が歌うようになるまでに私は永遠とも思える時間をかけているからです。私は言葉に取り組んでいるのです」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉は、作家の努力と批評との乖離を鋭く表現している。外から見れば才能に恵まれた「自然な作家」に見えるかもしれないが、実際には一つひとつの表現を練り上げるために膨大な時間と労力を費やしている。アンジェロウは、作品が「歌う」ように響くまで、徹底的に言葉を磨き上げていたのである。

この発言には、作家としての誇りと苛立ちが同居している。才能は努力なしには花開かないという現実を強調し、批評家の安易な評価に対して強い反発を示しているのだ。アンジェロウにとって文学は生まれ持った資質ではなく、血のにじむような労働の成果であった。

現代においても、この名言は創作に関わるすべての人に通じる。芸術、ビジネス、スポーツなどの分野で「天才」と称される人々も、その背後には数えきれないほどの鍛錬と失敗がある。したがってこの言葉は、外からの「才能」という評価に惑わされず、不断の努力によって表現を磨き続けることの重要性を教えているのである。

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