「私は自分の本を読む人が、30ページも40ページも読み進めてから、ようやく『自分は読んでいるのだ』と気づくほどに、うまく書きたいのです」

マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
  • 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家

英文

”I want to write so well that a person is 30 or 40 pages in a book of mine… before she realizes she’s reading.”

日本語訳

「私は自分の本を読む人が、30ページも40ページも読み進めてから、ようやく『自分は読んでいるのだ』と気づくほどに、うまく書きたいのです」

解説

この言葉は、読者を物語に没入させる理想的な文章についてのアンジェロウの思いを示している。彼女は、読者が文章の存在を意識せず、自然に物語や思想の流れに引き込まれることを目指していた。つまり、書き手としての技巧が読者に気づかれないほど透明であることが最高の表現であると考えていたのである。

この考え方は、彼女の文学観や芸術観にも通じる。文章を誇示するのではなく、あくまでも読者が内容に没頭できるようにすることが重要だという姿勢は、物語や詩が人間の心に直接届くべきだという信念の表れである。また、黒人女性作家として自分の体験を語るアンジェロウにとって、読者に共感や理解をもたらすことは社会的な意味も持っていた。

現代においても、この言葉は創作者にとって大きな指針となる。文章や芸術作品は自己表現であると同時に、受け手が自然に引き込まれる体験を与えるものであるべきだ。アンジェロウの言葉は、書き手に対して「読者の没入を第一に考えよ」という普遍的なメッセージを投げかけている。

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