「かつては、パリのリュ・ド・ラ・ペに座っていても、テルアビブのハビマ劇場にいても、あるいはメディナにいても、黒人であれ白人であれ、誰かが入ってくるのを見れば『あれはアメリカ人だ』と言えました。なぜなら、彼らには笑顔を見せ、人々に話しかけようとする姿勢があったからです」

- 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家
英文
”At one time, you could sit on the Rue de la Paix in Paris or at the Habima Theater in Tel Aviv or in Medina and you could see a person come in, black, white, it didn’t matter. You said, ‘That’s an American’ because there’s a readiness to smile and to talk to people.”
日本語訳
「かつては、パリのリュ・ド・ラ・ペに座っていても、テルアビブのハビマ劇場にいても、あるいはメディナにいても、黒人であれ白人であれ、誰かが入ってくるのを見れば『あれはアメリカ人だ』と言えました。なぜなら、彼らには笑顔を見せ、人々に話しかけようとする姿勢があったからです」
解説
この言葉は、かつてのアメリカ人が持っていた開放性と親しみやすさを描いている。アンジェロウは、人種を問わずアメリカ人は笑顔を見せ、見知らぬ人にも気さくに話しかける特徴があったと語っている。その姿勢は、国外において「アメリカ人らしさ」を象徴する要素であった。
背景には、第二次世界大戦後から冷戦期にかけてのアメリカの国際的存在感がある。文化的にも経済的にも影響力を持ったアメリカ人は、海外においても活発で自信に満ちた態度を示した。アンジェロウはその光景を振り返り、アメリカのアイデンティティの一側面として「人懐っこさ」を強調している。
現代において、この言葉は一種の懐古でもある。グローバル化が進んだ今日、国籍の境界は曖昧になり、アメリカ人の特性も多様化している。しかしアンジェロウの言葉は、人種や背景を超えて笑顔で他者と関わる姿勢こそが、かつてのアメリカ人を際立たせたと伝えており、それは今なお普遍的に価値のある態度である。
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