「自由のために戦い、自由へと向かって努力することは、詩人になろうとすることや、良きキリスト教徒、良きユダヤ教徒、良きイスラム教徒、良き禅僧になろうとすることに似ています。一日中努力して、日暮れまでにはある程度の成功を収めても、眠りにつき、翌朝目覚めればその仕事はまだ終わっていないのです。だからまた一から始めるのです」

マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
マヤ・アンジェロウ(画像はイメージです)
  • 1928年4月4日~2014年5月28日(86歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 詩人、作家、歌手、舞台俳優、公民権運動活動家

英文

”Fighting for one’s freedom, struggling towards being free, is like struggling to be a poet or a good Christian or a good Jew or a good Muslim or good Zen Buddhist. You work all day long and achieve some kind of level of success by nightfall, go to sleep and wake up the next morning with the job still to be done. So you start all over again.”

日本語訳

「自由のために戦い、自由へと向かって努力することは、詩人になろうとすることや、良きキリスト教徒、良きユダヤ教徒、良きイスラム教徒、良き禅僧になろうとすることに似ています。一日中努力して、日暮れまでにはある程度の成功を収めても、眠りにつき、翌朝目覚めればその仕事はまだ終わっていないのです。だからまた一から始めるのです」

解説

この言葉は、マヤ・アンジェロウが自由を追求する営みの継続性を強調したものである。自由は一度獲得すれば終わるものではなく、毎日新たに追い求め続けなければならない課題であると説いている。その姿勢は、宗教的修行や芸術的探求と同様に、日々の実践と繰り返しによって維持されるものだと比喩されている。

歴史的背景として、アンジェロウはアメリカにおける黒人の自由闘争、公民権運動を体験した世代である。奴隷制廃止から100年を経てもなお人種差別が続き、自由は常に努力によって守らなければならない現実を彼女は知っていた。この言葉には、自由は固定的な状態ではなく不断の行為であるという歴史的実感が込められている。

現代においても、この名言は個人と社会の双方に当てはまる。個人の自由も社会的な権利も、一度の達成で終わるのではなく、日々の選択や行動の積み重ねによって保たれる。つまりアンジェロウは、自由とは毎朝新たに取り組むべき仕事であり、その努力の連続が人間の尊厳を支えることを伝えているのである。

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