「あなたがたは互いに愛と忠誠、そして結婚における誠実を約束する。この日に私たちが望むのは、これらの言葉があなたがたの生涯全体を貫く原理となり、神の恵みの助けを得て、今日ここで神の前に立てたこの厳粛な誓いを守り続けることである」

- 1920年5月18日~2005年4月2日(84歳没)
- ポーランド出身
- ローマ教皇、哲学者、神学者
英文
”You will reciprocally promise love, loyalty and matrimonial honesty. We only want for you this day that these words constitute the principle of your entire life and that with the help of divine grace you will observe these solemn vows that today, before God, you formulate.”
日本語訳
「あなたがたは互いに愛と忠誠、そして結婚における誠実を約束する。この日に私たちが望むのは、これらの言葉があなたがたの生涯全体を貫く原理となり、神の恵みの助けを得て、今日ここで神の前に立てたこの厳粛な誓いを守り続けることである」
解説
この言葉は、ヨハネ・パウロ2世が結婚の本質とその誓いの重みを示したものである。結婚は一時的な契約ではなく、愛・忠誠・誠実を互いに約束し、一生を通じて守り続ける責任を伴うものであると説いている。ここで強調されるのは、神の前で立てる誓いが人間的な契約を超え、霊的・道徳的な義務として位置づけられている点である。
歴史的背景として、ヨハネ・パウロ2世は家庭と結婚を「小さな教会」と呼び、信仰と社会の基盤と見なしていた。彼の教皇職においては、離婚や家庭の崩壊が増える現代社会に対して、結婚の神聖さと不可分性を繰り返し訴えた。この発言は、その思想の実践的表現として理解できる。
現代においても、この名言は結婚生活における基本的価値を再確認させる。愛情や忠誠、誠実は感情に左右される一時的なものではなく、神の恵みによって強められる永続的な誓いである。つまりこの言葉は、結婚は神と人との前で交わされた厳粛な約束であり、その誠実な履行が家庭と社会を支える基盤となることを示しているのである。
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