「母よ、名を挙げてあなたに申し上げたい人々と国々があります。私は彼らを沈黙のうちにあなたに託し、あなたが最もよくご存じの方法でお任せいたします」

- 1920年5月18日~2005年4月2日(84歳没)
- ポーランド出身
- ローマ教皇、哲学者、神学者
英文
”There are people and nations, Mother, that I would like to say to you by name. I entrust them to you in silence, I entrust them to you in the way that you know best.”
日本語訳
「母よ、名を挙げてあなたに申し上げたい人々と国々があります。私は彼らを沈黙のうちにあなたに託し、あなたが最もよくご存じの方法でお任せいたします」
解説
この言葉は、ヨハネ・パウロ2世が聖母マリアへの深い信頼と祈りを表したものである。彼は自らの祈りの中で、具体的に国や人々の名前を口にすることなく、沈黙のうちに心で託す姿勢を示している。ここにあるのは、言葉を超えた信仰の行為であり、神と聖母に対する全面的な依存と信頼である。
歴史的背景として、ヨハネ・パウロ2世はポーランド出身であり、マリア信仰が非常に深く根付いた環境で育った。彼の教皇座標のモットー「Totus Tuus(全てあなたのもの)」も聖母への奉献を示している。この言葉は冷戦期の国際的な緊張や社会の分断の中で、多くの国々と人々の苦しみをマリアに託した祈りとして理解できる。
現代においても、この名言は言葉にできない願いや痛みを祈りに託すことの意味を教えている。人間はしばしば表現できない思いや重荷を抱えるが、それを信仰の対象に委ねることは心の平安につながる。つまりこの言葉は、沈黙の祈りと信頼の力を強調し、個人にも共同体にも適用できる普遍的な慰めを与えているのである。
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