「キリストの計り知れない富にあずかりたいと願うペトロの不肖の後継者は、あなたがたの助け、祈り、犠牲を強く必要としており、それを心からへりくだってお願いする」

教皇ヨハネ・パウロ2世(画像はイメージです)
教皇ヨハネ・パウロ2世(画像はイメージです)
  • 1920年5月18日~2005年4月2日(84歳没)
  • ポーランド出身
  • ローマ教皇、哲学者、神学者

英文

”The unworthy successor of Peter who desires to benefit from the immeasurable wealth of Christ feels the great need of your assistance, your prayers, your sacrifice, and he most humbly asks this of you.”

日本語訳

「キリストの計り知れない富にあずかりたいと願うペトロの不肖の後継者は、あなたがたの助け、祈り、犠牲を強く必要としており、それを心からへりくだってお願いする」

解説

この言葉は、ヨハネ・パウロ2世が教皇としての自らの立場を語ったものであり、謙遜と信仰共同体への依存を示している。自らを「不肖の後継者」と呼ぶことで、彼はペトロ以来続く教皇職の重責を自覚し、その務めが自分の力だけでは果たせないことを明言している。ここには、信仰は共同体の祈りと犠牲によって支えられるというカトリックの基本的な理解が表れている。

歴史的背景として、このような言葉は教皇就任時や重要な説教で語られることが多い。ヨハネ・パウロ2世はその長い在任中に、世界的な注目を浴びる存在でありながら、常に自らを謙虚に神と人々の前に置く姿勢を見せた。これは権威を誇示するのではなく、霊的指導者は祈りと支えによって存在することを強調するためであった。

現代においても、この名言はリーダーシップの本質を教えている。権威ある立場にある者が謙遜を忘れず、他者の支援を必要とすることを認める姿勢は、政治や社会の指導者にも通じる。つまり、真の指導者は孤立して力を誇るのではなく、共同体と共に歩み、支えられながら使命を果たす存在であるという普遍的な教訓を、この言葉は示しているのである。

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