「我らはついに、自らの防衛のために武器を託されることすら許されぬという、これほど屈辱的で卑しむべき堕落へと至ったのだろうか」

パトリック・ヘンリー(画像はイメージです)
パトリック・ヘンリー(画像はイメージです)
  • 1736年5月29日~1799年6月6日(63歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 弁護士、政治家

英文

”Are we at last brought to such humiliating and debasing degradation, that we cannot be trusted with arms for our defense?”

日本語訳

「我らはついに、自らの防衛のために武器を託されることすら許されぬという、これほど屈辱的で卑しむべき堕落へと至ったのだろうか」

解説

この言葉は、武装権を奪われることの屈辱と危険性を訴えている。パトリック・ヘンリーは、市民が自らの防衛手段を持てない状態は、専制への服従に等しいと考えた。武装は単に戦闘のためではなく、自由を守る最後の砦として不可欠であるという思想がここに表れている。

歴史的背景として、この発言はイギリスが植民地の民兵や武器の保有を制限しようとした状況を受けたものである。ヘンリーはその政策を、アメリカ人を従順な臣民に変えようとする卑劣な試みと捉えた。彼の論点は、武装権を奪うことは市民の自由を奪うことに直結するという、共和主義的な懸念を端的に表したものであった。

現代においても、この名言は武装権や自己防衛の権利をめぐる議論で引用される。アメリカでは特に憲法修正第2条との関わりで、自由と安全の均衡を考える際に持ち出されることが多い。賛否は分かれるが、この言葉が示すのは、権利を制限されることへの屈辱と、それが自由の喪失につながる危機感であり、時代を超えて警鐘を鳴らしているのである。

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