「バージニア人、ペンシルベニア人、ニューヨーク人、ニューイングランド人の区別はもはや存在しない。私はバージニア人ではなく、アメリカ人である」

パトリック・ヘンリー(画像はイメージです)
パトリック・ヘンリー(画像はイメージです)
  • 1736年5月29日~1799年6月6日(63歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 弁護士、政治家

英文

”The distinctions between Virginians, Pennsylvanians, New Yorkers, and New Englanders are no more. I am not a Virginian but an American.”

日本語訳

「バージニア人、ペンシルベニア人、ニューヨーク人、ニューイングランド人の区別はもはや存在しない。私はバージニア人ではなく、アメリカ人である」

解説

この言葉は、地方的な帰属意識を超えて国家的統一を訴えたものである。独立戦争期、各植民地は異なる歴史や利害を持っており、しばしば分裂や対立が生じていた。パトリック・ヘンリーは、それらの区別を乗り越え、一つの「アメリカ人」として団結する必要性を強調したのである。

歴史的背景として、この発言は1770年代の独立運動の最中に行われた。イギリスという共通の敵を前に、植民地間の違いに固執することは、自由を得るための戦いを不利にするだけであった。ヘンリーの言葉は、独立国家としてのアイデンティティの萌芽を表し、のちのアメリカ合衆国形成につながる精神的基盤を築いた。

現代においても、この名言は地域や民族の違いを超えて統一を目指す思想として響く。国家の内部に多様性や対立があっても、共通の価値や目標を掲げることで一体感を育むことができる。すなわち、この言葉は「部分よりも全体を優先する精神」の重要性を示す普遍的なメッセージであり、国家や共同体が団結する際の象徴的表現となっている。

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