「奴隷制を正当化するその法と我らの宗教が相容れないことを示すのは、我らが宗教の純潔に対して負うべき義務である」

パトリック・ヘンリー(画像はイメージです)
パトリック・ヘンリー(画像はイメージです)
  • 1736年5月29日~1799年6月6日(63歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 弁護士、政治家

英文

”It is a debt we owe to the purity of our religion to show that it is at variance with that law which warrants slavery.”

日本語訳

「奴隷制を正当化するその法と我らの宗教が相容れないことを示すのは、我らが宗教の純潔に対して負うべき義務である」

解説

この言葉は、キリスト教信仰と奴隷制度の矛盾を指摘したものである。パトリック・ヘンリーは信仰の純粋さを守るためには、奴隷制と宗教が両立しないことを明確に示さなければならないと考えた。ここでは、宗教の名のもとに不正義を容認することへの強い拒否感が表れている。

歴史的に見れば、18世紀のアメリカ社会では奴隷制が経済や社会に深く根を下ろしていたが、その一方でキリスト教的価値観との矛盾が常に議論されていた。ヘンリー自身も奴隷を所有していたが、制度そのものには葛藤を抱いていたと伝えられる。この発言は、宗教的正義と社会制度の不一致に対する良心の声として理解できる。

現代において、この名言は信仰や倫理と社会制度の関係を考えるうえで示唆に富む。奴隷制は廃されたものの、人権や平等の問題は依然として存在する。宗教や倫理の純潔を守るためには、不正義を正当化する法律や制度を批判し続けることが必要である。この言葉は、道徳的原理と社会の現実を一致させる努力の重要性を強調するものである。

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