「公共の自由を嫉妬深く見守れ。その宝に近づく者は誰であれ疑え。不幸なことに、それを守るものは徹底した力以外にはない。その力を放棄する時、汝は必然的に滅びる」

- 1736年5月29日~1799年6月6日(63歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 弁護士、政治家
英文
”Guard with jealous attention the public liberty. Suspect everyone who approaches that jewel. Unfortunately, nothing will preserve it but downright force. Whenever you give up that force, you are inevitably ruined.”
日本語訳
「公共の自由を嫉妬深く見守れ。その宝に近づく者は誰であれ疑え。不幸なことに、それを守るものは徹底した力以外にはない。その力を放棄する時、汝は必然的に滅びる」
解説
この言葉は、自由の脆さと警戒の必要性を強調している。自由は「宝」と表現され、誰もがその価値を認める一方で、常に侵害の危険にさらされている。したがって、権力者や制度に対する不信と警戒心を持ち続けなければならず、自由を守るには単なる理想論ではなく、実際の力による抑止と防衛が必要であると説いている。
歴史的背景として、この言葉はアメリカ独立戦争期の不安定な情勢を反映している。ヘンリーは、独立の理想を掲げつつも、自由は不断の努力と武力による防衛なくして維持できないと理解していた。彼の視点は、共和主義思想における「永遠の警戒こそ自由の代価」という考えを体現している。
現代においても、この名言は自由と安全保障のバランスを考える上で示唆的である。民主主義を守るには制度的チェックや市民の監視が不可欠であり、また時には外部からの脅威に対抗するための防衛力も必要である。自由を当然のものと考え放棄すれば、その瞬間に失われるという警告は、今なお強い現実味を持って響くのである。
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