「一人の敵がもたらす害は、十人の友がもたらす益よりも大きい」

- 1667年11月30日~1745年10月19日(77歳没)
- アイルランド出身
- 作家、風刺家、聖職者
英文
”One enemy can do more hurt than ten friends can do good.”
日本語訳
「一人の敵がもたらす害は、十人の友がもたらす益よりも大きい」
解説
この言葉は、敵意と友情の力の非対称性を鋭く指摘している。友情や支援は積み重ねて効力を発揮するが、敵の攻撃や中傷は一瞬でその成果を打ち壊す力を持つ。スウィフトは、人間関係や社会生活において、善意よりも悪意の方が強い影響を及ぼす現実を冷徹に描き出している。
18世紀の社会では、政治的陰謀や派閥争いが盛んであり、スウィフト自身もその渦中で活動した。彼の体験からすれば、一人の敵がもたらす害悪の深刻さは身をもって実感したものであったと考えられる。この言葉は、権力や名誉をめぐる不安定な人間関係を背景にした実感的な警句である。
現代においても、この洞察は有効である。職場や社会において、多くの友人や支援者がいても、一人の敵対者が評判や成果を損なうことは珍しくない。スウィフトの言葉は、人間関係の脆さと敵意の破壊力を警告し、同時に敵を作らないよう慎重に生きる知恵を教えている。
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