「誰もが長生きを望むが、老いることを望む者はいない」

ジョナサン・スウィフト(画像はイメージです)
ジョナサン・スウィフト(画像はイメージです)
  • 1667年11月30日~1745年10月19日(77歳没)
  • アイルランド出身
  • 作家、風刺家、聖職者

英文

”Every man desires to live long, but no man wishes to be old.”

日本語訳

「誰もが長生きを望むが、老いることを望む者はいない」

解説

この言葉は、人間の欲望の矛盾を端的に表現している。人は生命の持続を願う一方で、老いに伴う衰えや苦痛は避けたいと考える。しかし両者は切り離せないものであり、長寿と老いは表裏一体である。スウィフトはその普遍的な矛盾を簡潔に突き、人生における欲望の自己矛盾を示している。

18世紀ヨーロッパでは平均寿命が短く、長生きは希少であった。しかし同時に老化は肉体的衰弱や孤独を意味し、必ずしも歓迎されるものではなかった。スウィフト自身、『ガリヴァー旅行記』で不死の存在ストラルドブラグを描き、永遠の命が必ずしも幸福をもたらさないことを風刺的に提示している。この名言も、その思想の一端と結びついている。

現代においても、この言葉は強い共感を呼ぶ。医療が進歩し寿命が延びても、老化に伴う苦しみや介護の問題は依然として大きい。スウィフトの警句は、長寿の価値を考えるとき、老いの現実をどう受け止めるかが避けられない課題であることを思い起こさせる。

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