「運命の力を認めるのは不幸な者だけであり、幸福な者は自らの成功をすべて思慮や功績に帰する」

- 1667年11月30日~1745年10月19日(77歳没)
- アイルランド出身
- 作家、風刺家、聖職者
英文
”The power of fortune is confessed only by the miserable, for the happy impute all their success to prudence or merit.”
日本語訳
「運命の力を認めるのは不幸な者だけであり、幸福な者は自らの成功をすべて思慮や功績に帰する」
解説
この言葉は、人間が成功と失敗をどのように解釈するかを示している。不幸な者は自分の境遇を説明するために「運命のせいだ」と認めるが、幸福な者は自らの知恵や努力によって成し遂げたと考える。スウィフトは、人間の自己正当化の傾向と、そこに潜む皮肉を描き出しているのである。
当時のヨーロッパ社会では、成功者はしばしば「神の恩寵」や「個人の美徳」を強調し、運に左右された側面を軽視した。これは社会的地位を正当化する装置でもあった。スウィフトはその自己満足を批判し、幸福も不幸も実際には運の影響を大きく受けていることを示唆している。
現代でも、この視点は有効である。たとえば起業や投資で成功した人々は自らの能力を強調するが、同じ行動をしても不運に見舞われ失敗する人もいる。スウィフトの言葉は、成功や失敗における偶然の力を忘れてはならないという警鐘であり、謙虚さを持つことの重要性を教えている。
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