「私に喜びを与える唯一のものが何か知っているか。それは配当が入ってくるのを見ることだ」

- 1839年7月8日~1937年5月23日(97歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 実業家、スタンダード・オイル創業者
英文
”Do you know the only thing that gives me pleasure? It’s to see my dividends coming in.”
日本語訳
「私に喜びを与える唯一のものが何か知っているか。それは配当が入ってくるのを見ることだ」
解説
この言葉は、ロックフェラーの投資家としての本質的な喜びを端的に表している。彼は石油産業を通じて莫大な富を築き上げたが、その富は単なる所有ではなく、資本が利益を生み続ける仕組みにあることを理解していた。配当は、労働ではなく資本の働きによって得られる収益であり、この言葉は資本主義の核心を鋭く突いている。
ロックフェラーは倹約家としても知られ、贅沢や享楽を好まなかった。彼にとって喜びとは消費にあるのではなく、投資の成果が定期的に還元されることにあった。この発言は、彼が資本の力を最大限に活用して富を増大させた姿勢をよく示している。同時に、これは19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカ資本主義の象徴的な価値観でもあった。
現代においてもこの言葉は示唆的である。配当は投資家にとって「お金がお金を生む」ことの象徴であり、金融リテラシーの重要性を示す概念でもある。しかし一方で、この発言は資本と労働の格差を象徴するものとして批判的に解釈されることもある。つまり、富の喜びが労働からではなく資本収益にあるという考え方は、今日の経済的不平等を理解する上でも重要な手がかりとなる。
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