「若いうちに恐怖のない環境で生きることは本当にとても大切である。多くの人は年を重ねるにつれて怯えるようになり、生きることに恐れを抱き、職を失うことを恐れ、伝統を恐れ、近所の人や妻や夫に何を言われるかを恐れ、死をも恐れるようになる」

ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
  • 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
  • インド出身
  • 思想家、精神的指導者

英文

”It is really very important while you are young to live in an environment in which there is no fear. Most of us, as we grow older, become frightened; we are afraid of living, afraid of losing a job, afraid of tradition, afraid of what the neighbours, or what the wife or husband would say, afraid of death.”

日本語訳

「若いうちに恐怖のない環境で生きることは本当にとても大切である。多くの人は年を重ねるにつれて怯えるようになり、生きることに恐れを抱き、職を失うことを恐れ、伝統を恐れ、近所の人や妻や夫に何を言われるかを恐れ、死をも恐れるようになる」

解説

この言葉は、恐怖と成長の関係についての深い洞察を示している。クリシュナムルティは、恐怖のない環境が若者にとって決定的に重要であると強調する。恐怖のない場では、人は自由に学び、探求し、創造性を発揮することができる。しかし大人になるにつれて、社会的な期待や経済的不安、人間関係の圧力によって恐怖が蓄積し、心を縛っていく。

ここで重要なのは、恐怖が人間の自由を奪う構造である。恐怖に支配されると、自分を守るために伝統や権威に従い、他人の目を気にし、死を遠ざけるために生に怯えるようになる。その結果、本来持っていた探究心や創造性は衰え、惰性的な生き方に陥る。

現代においても、この指摘は鋭い意味を持つ。学校や家庭、職場などにおける恐怖による支配は、人間を従順にするが、同時に自由と成長を阻害する。クリシュナムルティの言葉は、恐怖のない環境をつくることが、次世代の健全な精神を育むために不可欠であると教えているのである。

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