「神や真理、実在があるかどうかという問いは、書物や司祭、哲学者や救世主によって答えられるものではない。その問いに答えられるのは自分自身だけであり、だからこそ自分自身を知らなければならない。未熟さとは、自分自身をまったく知らないことの中にのみ存在する」

ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
  • 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
  • インド出身
  • 思想家、精神的指導者

英文

”The question of whether or not there is a God or truth or reality or whatever you like to call it, can never be answered by books, by priests, philosopher’s or saviours. Nobody and nothing can answer the question but you yourself, and that is why you must know yourself – Immaturity lies only in total ignorance of self.”

日本語訳

「神や真理、実在があるかどうかという問いは、書物や司祭、哲学者や救世主によって答えられるものではない。その問いに答えられるのは自分自身だけであり、だからこそ自分自身を知らなければならない。未熟さとは、自分自身をまったく知らないことの中にのみ存在する」

解説

この言葉は、真理探究の主体性についての強い主張である。クリシュナムルティは、神や真理といった根源的な問いを、権威ある書物や宗教家、思想家に委ねるのではなく、自らの内面を直視することによってしか答えは得られないと説く。外部の権威への依存は自己放棄であり、真の理解には至らない。

さらに、彼は未熟さの本質を「自己の無知」に見出している。自分を理解しないままに宗教や哲学の教義を受け入れても、それは他者の言葉を借りているに過ぎず、主体的な探究ではない。その結果、人は内的な自由を失い、権威に従属する存在となってしまう。

現代においても、情報や知識は容易に手に入るが、それは必ずしも「自己を知ること」には直結しない。クリシュナムルティの指摘は、最も根本的な問いへの答えは、自分自身の深い理解からしか生まれないことを強調しているのである。

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