「首尾一貫した思考者は、実は無思慮な人間である。なぜなら彼は型に従い、決まり文句を繰り返し、同じ溝の中で考えているからである」

ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
  • 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
  • インド出身
  • 思想家、精神的指導者

英文

”A consistent thinker is a thoughtless person, because he conforms to a pattern; he repeats phrases and thinks in a groove.”

日本語訳

「首尾一貫した思考者は、実は無思慮な人間である。なぜなら彼は型に従い、決まり文句を繰り返し、同じ溝の中で考えているからである」

解説

この言葉は、一貫性と自由な思考の対立を示している。クリシュナムルティは、首尾一貫しているように見える思考は、多くの場合、固定化された枠組みに従うだけのものであり、創造的でも自由でもないと指摘する。言い換えれば、一貫性の名のもとに人は惰性的なパターン思考に陥りやすいのである。

ここで強調されているのは、パターンへの従属が思考を停止させるという点である。決まりきった言葉や論理を繰り返すことは、一見すると論理的で堅実に見えるが、実際には新しい洞察や独自性を欠いている。型に従うことは安全だが、その代償として思考の柔軟性と深さが失われる。

現代においても、この洞察は重要である。政治的スローガンや流行的な言説を繰り返すだけでは、真の理解には至らない。クリシュナムルティの言葉は、一貫性よりも自由で新鮮な思考こそが真の思索であることを教えており、思考を習慣化から解放する必要性を強調している。

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