「安らぎを求めて、私たちはたいてい人生の中で葛藤の最小限な静かな隅を見つけ、そしてその隠遁から踏み出すことを恐れる」

ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
  • 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
  • インド出身
  • 思想家、精神的指導者

英文

”In seeking comfort, we generally find a quiet corner in life where there is a minimum of conflict, and then we are afraid to step out of that seclusion.”

日本語訳

「安らぎを求めて、私たちはたいてい人生の中で葛藤の最小限な静かな隅を見つけ、そしてその隠遁から踏み出すことを恐れる」

解説

この言葉は、安逸の追求が人を停滞させる危険性を指摘している。クリシュナムルティは、人間が安らぎや安全を求めること自体は自然な欲求であるが、それが心を囲い込むと成長や探究の妨げになると考えた。葛藤を避けるために築かれる「静かな隅」は、実際には恐れによる防御の産物である。

ここで重要なのは、安らぎの裏に潜む恐怖である。一度その静かな生活に慣れてしまうと、人は未知や変化に直面することを避け、現状にしがみつくようになる。だが、そのような安逸は本当の自由ではなく、自己を限定する檻に過ぎない。クリシュナムルティは、安らぎよりも真理の探究を優先すべきだと説いている。

現代社会でもこの警句は生きている。安定した職業や生活に固執するあまり、新しい挑戦を恐れ、心の可能性を閉ざしてしまう人は少なくない。クリシュナムルティの言葉は、安らぎに閉じこもるのではなく、勇気をもって不確実性に踏み出すことこそが真の生の道であることを示している。

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