「私たちは皆、有名になりたいと願うが、何かになりたいと望んだ瞬間に、私たちはもはや自由ではなくなる」

- 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
- インド出身
- 思想家、精神的指導者
英文
”We all want to be famous people, and the moment we want to be something we are no longer free.”
日本語訳
「私たちは皆、有名になりたいと願うが、何かになりたいと望んだ瞬間に、私たちはもはや自由ではなくなる」
解説
この言葉は、欲望と自由の関係を鋭く突いている。クリシュナムルティは、人間が「有名になりたい」「成功したい」といった欲望を抱くと、その欲望に縛られてしまうと考えた。つまり、目標や理想を追いかけること自体が、心を未来の投影に束縛し、現在の自由を失わせるのである。
ここでの自由とは、外的制約からの解放だけでなく、心理的な束縛からの自由を意味する。名声や成功への渇望は他者の評価や社会的な基準に依存しているため、必然的に比較や競争を生み、心を不安定にする。したがって「何かになりたい」という欲求そのものが、自由を損なう根源となる。
現代においてもこの指摘は妥当である。SNSやメディアの影響で名声や承認欲求が強調される社会では、人々はしばしば「注目されること」を目指し、本来の自由を犠牲にしている。クリシュナムルティの言葉は、自由は何者かになろうとする欲望を超え、ただあるがままに生きるところに存在することを示している。
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