「真理とは道なき大地である」

ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
ジッドゥ・クリシュナムルティ(画像はイメージです)
  • 1895年5月11日~1986年2月17日(90歳没)
  • インド出身
  • 思想家、精神的指導者

英文

”Truth is a pathless land.”

日本語訳

「真理とは道なき大地である」

解説

この言葉は、クリシュナムルティの思想を象徴する最も有名な表現の一つである。彼は1930年代に、神智学協会が自らを「世界教師」として擁立する試みに抗して、この言葉を用いた演説を行った。そこでは、真理はどの宗教や哲学、組織にも独占され得ないことが強調されたのである。

この表現が示すのは、真理が「誰かに導かれて歩む既成の道」ではなく、個々人が自ら気づき、発見するしかないものだという点である。宗派やイデオロギーに従うことは、結局は他者の示した道を歩むことに過ぎず、本質的な理解には至らない。道なき大地という比喩は、歩む人それぞれの直接的な探究を表している。

現代においてもこの考えは鮮烈である。多様な思想や情報があふれる時代にあっても、真理は外部から与えられるものではなく、個人の主体的な内的探究の中にしか見出せない。クリシュナムルティの言葉は、安易な権威や体系に依存せず、自らの心で真理を確かめる姿勢を呼びかけているのである。

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