「絵は常に、そのキャプションの水準まで引きずり下ろされる」

ジェームズ・サーバー(画像はイメージです)
  • 1894年12月8日~1961年11月2日(66歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 作家、ユーモア作家

英文

”A drawing is always dragged down to the level of its caption.”

日本語訳

「絵は常に、そのキャプションの水準まで引きずり下ろされる」

解説

この名言は、視覚芸術とテキストの関係を皮肉的に表現している。絵そのものが優れていても、添えられたキャプションが凡庸であれば、その印象に支配されてしまう。サーバーはここで、言葉が視覚表現の解釈を制限し、時に貶めてしまう力を指摘している。

時代背景として、サーバーは挿絵や風刺画にキャプションを添える形式で多くの作品を発表していた。20世紀前半のアメリカでは、新聞や雑誌で「絵+キャプション」の組み合わせが一般的であり、その効果と限界が常に議論された。サーバーは自らの経験を踏まえ、絵の自由な表現が言葉によって狭められる現象をユーモラスに語ったのである。

現代においても、この言葉は強い示唆を与える。SNSや広告において、画像はしばしば添えられた言葉によって意味づけられる。キャプションが浅ければ画像の解釈も浅くなる。サーバーの名言は、言葉が芸術を補うと同時に束縛する二面性を示す警句として、今なお有効である。

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