「多勢の中に安全はなく、他のどこにも安全は存在しない」

ジェームズ・サーバー(画像はイメージです)
  • 1894年12月8日~1961年11月2日(66歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 作家、ユーモア作家

英文

”There is no safety in numbers, or in anything else.”

日本語訳

「多勢の中に安全はなく、他のどこにも安全は存在しない」

解説

この名言は、安全神話への懐疑を端的に表現している。一般に「safety in numbers(数の中に安全あり)」という言い回しは、多くの人と行動すれば安心だという考えを意味する。しかしサーバーはその考えを否定し、数に頼っても、さらには他のいかなるものに頼っても、絶対の安全は存在しないと述べている。ここには、不確実性を受け入れる諦観とユーモアが込められている。

時代背景として、20世紀前半は世界大戦や大恐慌など、人々が群れをなしても防げない大きな危機を経験した時代であった。サーバーはその現実を背景に、集団にいても人間の不安は消えないという真実を風刺的に指摘したのである。

現代においても、この言葉は重みを持つ。災害や経済危機、さらには情報社会における群衆心理を考えると、数や集団が必ずしも安全を保証するわけではない。サーバーの名言は、安全を幻想としてではなく不確実なものとして理解し、自らの判断で生き抜く姿勢を促す警句として今なお有効である。

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