「私の独断的で性急な決断の仕方が深刻な問題を引き起こし、極端な保守主義者だと非難されることになった。私は決して右翼ではなかった。問題を生んだのは、私の独断的な決断の仕方であった」

教皇フランシスコ(画像はイメージです)
教皇フランシスコ(画像はイメージです)
  • 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
  • アルゼンチン出身
  • カトリック教会第266代ローマ教皇

英文

“My authoritarian and quick manner of making decisions led me to have serious problems and to be accused of being ultraconservative. I have never been a right-winger. It was my authoritarian way of making decisions that created problems.”

日本語訳

「私の独断的で性急な決断の仕方が深刻な問題を引き起こし、極端な保守主義者だと非難されることになった。私は決して右翼ではなかった。問題を生んだのは、私の独断的な決断の仕方であった」

解説

この言葉は、リーダーシップの在り方とその誤解についての自己反省である。決断を迅速に下す姿勢は時に効率的であるが、独断的に進めれば周囲との対話や合意形成を欠き、反発を招く。ここで本人は、保守的思想によるものではなく、自らの決断スタイルが誤解や衝突の原因となったと率直に認めている。

背景には、教皇フランシスコがアルゼンチンでイエズス会の管区長を務めていた時代の経験があるとされる。当時、彼は若くして権限を持ち、組織の中で迅速かつ強引な決断を行った結果、権威的で保守的だという批判を受けた。しかし彼自身は、政治的右派の思想を持っていたのではなく、むしろリーダーとしての性急さと強硬さが誤解を招いたことを説明している。

この名言は、現代の組織や社会においても普遍的な教訓を与える。リーダーは迅速さと同時に、傾聴と対話の姿勢を持たなければならない。権威的な決断は一時的に成果を生むことがあっても、長期的には組織の信頼を損ないかねない。この言葉は、リーダーが自己を省みて、謙虚さと協調を持った意思決定を心がけるべきであることを示している。

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