「白人のアメリカは少数派である」

- 1925年5月19日~1965年2月21日(39歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 黒人解放運動家、公民権活動家
英文
”White America is in the minority.”
日本語訳
「白人のアメリカは少数派である」
解説
この言葉は、マルコム・Xが人種構成をアメリカ国内に限らず世界的視野で捉えた発言である。アメリカの内部では白人が多数派を占めていたが、世界全体で見れば白人は少数派に過ぎない。マルコム・Xはこの事実を強調し、白人優越思想の根拠を突き崩そうとしたのである。
公民権運動期、アメリカは国内での黒人差別を続けながらも、国際舞台では自由と民主主義を標榜していた。しかし、アジア、アフリカ、ラテンアメリカには膨大な数の非白人が存在し、脱植民地化の波が広がっていた。マルコム・Xはこの流れを背景に、アメリカの白人支配は世界規模で見れば孤立していると訴えたのである。
現代においても、この言葉は相対的多数派と絶対的少数派の視点を考える上で重要である。国内の優位性や数的多数に依拠する姿勢は、国際的な多様性の中では成立しない。マルコム・Xの言葉は、狭い視野から生まれる優越意識を相対化し、人類全体の中での立ち位置を冷静に見つめ直すべきだという警告として響いている。
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