「私は聖なる都市メッカを訪れる祝福にあずかった」

- 1925年5月19日~1965年2月21日(39歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 黒人解放運動家、公民権活動家
英文
”I have been blessed to visit the Holy City of Mecca.”
日本語訳
「私は聖なる都市メッカを訪れる祝福にあずかった」
解説
この言葉は、マルコム・Xが1964年にメッカ巡礼(ハッジ)を果たした際の感慨を表している。彼にとってメッカ訪問は単なる宗教的義務ではなく、思想的転換の大きな契機となった。世界中から集まった多様な人々が肌の色を超えて同じ信仰を分かち合う姿を目の当たりにし、彼は人種を超えたイスラムの普遍性に深い感銘を受けたのである。
この体験は、彼の思想に決定的な変化をもたらした。ネーション・オブ・イスラム時代の彼は、白人を一律に抑圧者とみなし、対立を強調していた。しかしメッカでの体験を経て、彼は白人を含むあらゆる人種が平等に共存できる可能性を認めるようになった。以後のマルコム・Xは、黒人解放を超えて人類全体の平等を訴える立場へと進化していった。
現代においても、この言葉は体験が思想を変える力を象徴している。実際に異なる文化や人々と接することで、先入観や偏見を超えた新たな理解が生まれる。国際交流や異文化体験が人々の意識を広げるのも同じ構図である。マルコム・Xのメッカ巡礼は、信仰と人間の普遍的なつながりを再発見する象徴的な出来事であった。
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