「貧困に苦しんだことのある者なら誰でも、貧しいことがどれほど高くつくかを知っている。」

- 1924年8月2日~1987年12月1日(63歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 作家、評論家、公民権運動家
英文
”Anyone who has ever struggled with poverty knows how extremely expensive it is to be poor.”
日本語訳
「貧困に苦しんだことのある者なら誰でも、貧しいことがどれほど高くつくかを知っている。」
解説
この言葉は、貧困の自己強化的な構造を鋭く指摘している。経済的に困窮している人々は、安価で質の低い商品やサービスを選ばざるを得ず、結果的に長期的にはより多くの出費を強いられる。例えば、安い靴はすぐに壊れ、修理や買い替えが必要となり、長持ちする高価な靴を買える人よりも結果的に支出が増える。
さらに、貧困層は信用や資産を持たないため、ローンや住宅、教育などで不利な条件を押しつけられる。利子や手数料といった「貧困のコスト」が積み重なり、抜け出すことが困難になる。ボールドウィンの言葉は、この社会的不平等の構造を一言で表現している。
現代社会でも状況は変わらない。医療や教育、住宅に至るまで、貧困層はより高い負担を背負う仕組みの中に置かれている。ボールドウィンはこの言葉を通して、貧困が単なる個人の責任ではなく、社会的に構造化された不公正であることを訴えているのである。
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