「若者は失敗をシベリア送りの終着駅、生きている者すべてからの追放だと考え、かつての私がしたように隠れようとする」

ジェイムズ・ボールドウィン(画像はイメージです)
ジェイムズ・ボールドウィン(画像はイメージです)
  • 1924年8月2日~1987年12月1日(63歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 作家、評論家、公民権運動家

英文

”The young think that failure is the Siberian end of the line, banishment from all the living, and tend to do what I then did – which was to hide.”

日本語訳

「若者は失敗をシベリア送りの終着駅、生きている者すべてからの追放だと考え、かつての私がしたように隠れようとする」

解説

この言葉は、若者が失敗を過度に恐れ、人生の終わりのように感じる心理を鋭く描写している。ボールドウィンは、自らの経験を通して、若い頃に失敗を受け入れることの難しさと、その結果として逃避や隠れる行動に出てしまう傾向を指摘しているのである。

時代背景として、ボールドウィンが生きた20世紀半ばのアメリカは、人種差別や社会的不平等が顕著な時代であり、若者が社会に受け入れられず、挫折や孤立を強く感じる状況が存在していた。そのため失敗は単なる個人的体験にとどまらず、社会からの排除という深刻な意味を帯びていたのである。

現代においても、この名言は有効である。若者が受験や就職での失敗を人生の終わりのように感じることは少なくない。しかし実際には失敗は学びの契機であり、成長への過程に過ぎない。逃げることよりも立ち向かうことが、新たな可能性を開くという示唆は、現代社会の若者にも通じる普遍的な教えである。

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