「私の観察によれば、一人の人物がその任務を果たすに足るとき、その仕事を二人で行えば質が下がり、三人以上になればほとんど遂行されなくなる」

ジョージ・ワシントン(画像はイメージです)
ジョージ・ワシントン(画像はイメージです)
  • 1732年2月22日~1799年12月14日(67歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 軍人、政治家、「アメリカ独立戦争の総司令官」

英文

“My observation is that whenever one person is found adequate to the discharge of a duty… it is worse executed by two persons, and scarcely done at all if three or more are employed therein.”

日本語訳

「私の観察によれば、一人の人物がその任務を果たすに足るとき、その仕事を二人で行えば質が下がり、三人以上になればほとんど遂行されなくなる」

解説

この言葉は、責任の分散が成果の低下を招くという組織運営の本質を突いている。ワシントンは、一人で十分に遂行できる任務を複数人で担わせると、責任の所在が曖昧になり、仕事の質や効率が低下することを経験則として述べている。つまり、責任と権限を明確に集中させることの重要性を説いているのである。

背景には、軍の指揮官や政治の指導者としての実務経験がある。ワシントンは大陸軍や政府の中で、役割の曖昧さが混乱や非効率を招く例を多く目にしてきた。とくに若い共和国においては、制度や役割が未整備な中で明確な責任構造が求められたため、この言葉には強い実務感覚が反映されている。

現代においても、組織やチームでの仕事において、責任の分散や曖昧な分担がパフォーマンスの低下を招くことは珍しくない。ワシントンの言葉は、少人数での明確な責任設定とリーダーシップの確立が、効率と成果の鍵であるという普遍的な原則を示している。

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