「ベビーブーマー世代の政治は、ウェザー・アンダーグラウンドからティモシー・マクベイ型まで、幅広い愚かさを網羅してきた。大多数はその中間に位置しているが、それでも左派的な愚かさもあれば、右派的な愚かさもあった」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
”The baby boomers’ politics have covered a wide band of silliness, from the Weather Underground to the Timothy McVeigh types. The great majority of us are well in the middle of that spectrum, but still, there’s been both leftie silliness and right-wing silliness.”
日本語訳
「ベビーブーマー世代の政治は、ウェザー・アンダーグラウンドからティモシー・マクベイ型まで、幅広い愚かさを網羅してきた。大多数はその中間に位置しているが、それでも左派的な愚かさもあれば、右派的な愚かさもあった」
解説
この名言は、ベビーブーマー世代(1946〜1964年生まれ)の政治的振る舞いを、左右両極にわたって揶揄したものである。P・J・オロークは、自身もその世代に属しながら、極端な運動や思想がいかに滑稽で非生産的であったかを皮肉と冷笑を交えて総括している。
「Weather Underground」は、1960〜70年代に実在した過激な左翼組織で、爆破などの暴力行為で体制転覆を図った一方、「Timothy McVeigh」は1995年のオクラホマシティ爆破事件の実行犯で、極右的思想の持ち主であった。この両者を対比させることで、左翼・右翼問わず、政治的狂信は同じように愚かで危険であるというメッセージを明確にしている。
また、この名言は、「大多数の我々は中間にいる」という一節で、過激派に引きずられることなく常識的な立場を保つ重要性をほのめかしている。現代においても、政治的極論がネットやメディアを通じて注目されがちである一方、沈黙する多数派の存在と理性の意義は見過ごされがちである。オロークの言葉は、世代全体を笑いながら俯瞰し、バランス感覚を促す警句として機能している。
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