「1946年の離婚率はそれまでで最も高く、1970年代までこれを超えることはなかった。その理由は、それ以前の人間関係が戦争の重圧に耐えられなかったからだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“The divorce rate in 1946 was higher than it ever had been and as high as it ever would be until the ’70s. The reason was that prior relationships had not endured the strain of war.”

日本語訳

「1946年の離婚率はそれまでで最も高く、1970年代までこれを超えることはなかった。その理由は、それ以前の人間関係が戦争の重圧に耐えられなかったからだ」

解説

この名言は、第二次世界大戦直後のアメリカ社会における離婚率の急増を冷静に分析したものである。1946年という年は、戦争が終結し、兵士たちが帰還して家庭に戻った時期であるが、その結果として多くの結婚が破綻したという歴史的事実を示している。

オロークはここで、「戦争の重圧(the strain of war)」が人間関係を壊したことに注目している。戦地と本国に分断されたまま続いた結婚生活や、戦争によって変わってしまった価値観・心理状態は、戦後の平穏な生活に適応するには大きすぎるギャップだった。それはまさに、外的要因が個人の私的な関係に深く影響することの例でもある。

この言葉は現代にも通じる視点を提供している。大きな社会的・歴史的出来事は、個人の生活にも直接波及するという教訓である。自然災害やパンデミック、戦争などの「社会的ストレス」は、家庭や人間関係といった基盤を試す局面となる。オロークは、統計的事実の背後にある人間の感情と社会の関係を巧みに浮かび上がらせている。

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