「芸術で何も語らないのは無駄なのです」

- 1933年2月18日~
- 日本出身(後にアメリカ合衆国に帰化)
- 前衛芸術家、音楽家、平和活動家、「ジョン・レノンの妻」
英文
”It’s a waste to not say anything with art.”
日本語訳
「芸術で何も語らないのは無駄なのです」
解説
この言葉は、オノ・ヨーコの芸術観を端的に示している。彼女にとって芸術は単なる装飾や娯楽ではなく、メッセージを伝える手段であった。作品に何も込めず、観る者に問いかけも刺激も与えないのであれば、それは芸術の本来の力を生かしていない「浪費」であるという考えである。
背景には、1960年代の前衛芸術運動やフルクサスの思想がある。オノの作品は「平和」「愛」「人間の自由」といったテーマを強く帯び、単なる形式的美よりも思想的・社会的な訴えを重視していた。彼女にとって芸術は、社会の問題に光を当て、人々の意識を変える実践的な行為であった。
現代においても、この視点は大きな意義を持つ。アートは市場や流行の消費物にとどまるのではなく、環境問題、社会的弱者、平和といったテーマを伝える強力なメディアになり得る。オノの言葉は、芸術家に対して「何を伝えるのか」という問いを投げかけ、鑑賞者に対してもアートを通して世界を考える契機を与えるものである。
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