「自分が苦しんでいるとき、自分自身についてより理解するようになりますが、他人の苦しみについても理解できるようになります。誰かを理解する最初の一歩は、その人の苦しみを理解することです。そうすれば愛が生まれるのです」

オノ・ヨーコ
オノ・ヨーコ
  • 1933年2月18日~
  • 日本出身(後にアメリカ合衆国に帰化)
  • 前衛芸術家、音楽家、平和活動家、「ジョン・レノンの妻」

英文

”When you are suffering, you become more understanding about yourself, but also about other people’s sufferings too. That’s the first step to understand somebody is to understand their sufferings. So then love follows.”

日本語訳

「自分が苦しんでいるとき、自分自身についてより理解するようになりますが、他人の苦しみについても理解できるようになります。誰かを理解する最初の一歩は、その人の苦しみを理解することです。そうすれば愛が生まれるのです」

解説

この言葉は、オノ・ヨーコが苦しみと共感、そして愛の連鎖を重視していたことを表している。苦しみは否定的なものとして捉えられがちだが、彼女はそれを自己理解と他者理解の契機と見なしている。つまり、自らの痛みを経験することで初めて、他者の痛みを実感を伴って理解できるようになるという視点である。

この考え方は、オノが芸術や平和活動で繰り返し示してきた「愛」の哲学とつながる。彼女は愛を表面的な感情ではなく、苦しみを共有し受け入れる力として捉えていた。ジョン・レノンの死をはじめ、数々の困難を経験した彼女だからこそ、苦しみがもたらす共感の力を深く信じていたのである。

現代社会においても、この言葉は普遍性を持つ。分断や対立を超えるためには、他人の背景や苦しみを理解する姿勢が不可欠である。オノの言葉は、苦しみを単なる消極的経験ではなく、愛と共感を生み出す第一歩と捉えることで、人間関係や社会をより柔らかくする視点を与えているのである。

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