「母でさえ私にこう言いました。『あなたは堂々とした女性だけれど、かわいらしいわけではないわ。かわいい女の子にはそんな大きな骨はないのよ』」

オノ・ヨーコ
オノ・ヨーコ
  • 1933年2月18日~
  • 日本出身(後にアメリカ合衆国に帰化)
  • 前衛芸術家、音楽家、平和活動家、「ジョン・レノンの妻」

英文

”Even my mother told me: ‘You are a handsome woman, but you’re not pretty. Pretty girls don’t have those big bones.’”

日本語訳

「母でさえ私にこう言いました。『あなたは堂々とした女性だけれど、かわいらしいわけではないわ。かわいい女の子にはそんな大きな骨はないのよ』」

解説

この言葉は、美の基準と自己認識に関わる問題を浮き彫りにしている。母親の言葉は愛情に基づいている一方で、社会的な「かわいらしさ」の基準に照らして娘を評価している。オノ・ヨーコはそれを率直に語ることで、美の相対性や固定観念への違和感を示しているともいえる。

オノ・ヨーコは芸術家として、外見的魅力よりも思想や表現力で注目を集めてきた。彼女にとって「pretty(かわいい)」よりも「handsome(堂々とした、力強い)」という形容は、むしろ自己を表す正しい評価だったのかもしれない。この言葉には、従来の女性像に合わない自分を受け入れる姿勢もにじんでいる。

現代社会においても、美の基準は依然として人々を縛る。しかし、多様性を尊重する時代において、「かわいい」だけが価値ではない。力強さや個性そのものが魅力であるという考えは、多くの人に勇気を与える。オノ・ヨーコの言葉は、美の価値観を相対化し、自分らしさを肯定するメッセージとして受け止められるのである。

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