「媒体としての音には信じられないほどの柔軟性があります。だからこそ、他の分野の芸術家が音を使って何かを試みたくなるのは当然です。なぜそうしないのでしょうか。私たちは、望めばあらゆる形の芸術と音楽を集めて混ぜ合わせることに制限がない時代に生きているのです」

オノ・ヨーコ
オノ・ヨーコ
  • 1933年2月18日~
  • 日本出身(後にアメリカ合衆国に帰化)
  • 前衛芸術家、音楽家、平和活動家、「ジョン・レノンの妻」

英文

”Sound as medium has an incredible elasticity. So, of course, it is tempting for artists of other fields to try something with sounds. Why not? We are living in the age when there is no limit in gathering all forms of art and music to mix it together if you so desire.”

日本語訳

「媒体としての音には信じられないほどの柔軟性があります。だからこそ、他の分野の芸術家が音を使って何かを試みたくなるのは当然です。なぜそうしないのでしょうか。私たちは、望めばあらゆる形の芸術と音楽を集めて混ぜ合わせることに制限がない時代に生きているのです」

解説

この言葉は、音の多様性と芸術表現の融合について述べている。音は物理的にも感覚的にも柔軟であり、形を持たないからこそさまざまな表現に適応できる。だからこそ、音楽家以外の芸術家が音を用いて実験することは自然な流れであり、ジャンルを超えた創造の可能性を広げる要素となる。

オノ・ヨーコ自身、音楽と前衛芸術の双方で活動し、従来の「音楽」の枠を超えた実験的な表現を行った。特に1960年代以降の前衛的な作品やジョン・レノンとの共同制作では、音を芸術的メッセージの媒体として用い、既存の概念を揺さぶる試みを続けていた。この発言には、彼女が歩んだ実践の延長としての確信が表れている。

現代社会においても、デジタル技術の進化によって映像・音・パフォーマンス・インスタレーションなどが自在に融合できる時代となった。オノ・ヨーコの言葉は、芸術の境界を越えて自由に表現を組み合わせる姿勢を肯定し、あらゆる創造の可能性が開かれていることを強調しているのである。

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