「スペインに非常に強力な王が現れ、陸と海をもって南方を征服するであろう。これにより害が生じ、三日月は再び低くされ、金曜日の者たちの翼は切り落とされる」

ノストラダムス(画像はイメージです)
ノストラダムス(画像はイメージです)
  • 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
  • フランス出身
  • 医師、占星術師、詩人

英文

”To the Spains will come a very powerful king, by land and sea subjugating the South; This will cause harm, lowering again the crescent, clipping the wings of those of Friday.”

日本語訳

「スペインに非常に強力な王が現れ、陸と海をもって南方を征服するであろう。これにより害が生じ、三日月は再び低くされ、金曜日の者たちの翼は切り落とされる」

解説

この句はスペインの王権とイスラム世界との対立を予兆するものと解釈されてきた。「三日月」はしばしばイスラム教の象徴として用いられ、「金曜日の者たち」とはイスラム教徒を指す表現である。したがって、これはキリスト教勢力によるイスラム勢力への打撃を暗示する句と考えられる。

歴史的に見ると、この表現はスペイン・ハプスブルク家の勢力拡大や、オスマン帝国との抗争を想起させる。特に16世紀のレパントの海戦(1571年)など、地中海におけるキリスト教勢力とイスラム勢力の衝突はノストラダムスの時代の大きな関心事であった。スペイン王が「陸と海をもって南を征服する」という表現も、地中海世界での軍事行動と結び付けやすい。

現代的に読むならば、この句は単なる歴史的予兆ではなく、宗教や文明の衝突が繰り返し歴史を動かしてきたという普遍的テーマを象徴している。「三日月を低くする」「翼を切り落とす」という表現は、単なる軍事的勝利ではなく、相手の象徴や精神的支柱を打ち砕くことの重大さを示しており、文化や宗教の対立が人類史に与える影響を考えさせる予言である。

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